欧州中央銀行(ECB)のクリスティーヌ・ラガルド総裁は、IMFの国際通貨金融委員会(IMFC)向けの声明の中で、デジタルユーロに関する今後の計画を明らかにしました。報道によると、ECBは2027年後半に「12カ月間の内部パイロット」を実施し、本格的な導入に向けた土台づくりを進める方針です。
ただし、このパイロットにはEUでデジタルユーロ規則が2026年末までに採択されることが前提条件とされています。報道では、規則の採択が遅れた場合にパイロットの時期がどうなるのかについて、総裁は言及しなかったと伝えられています。また、発行時期や参加者、保有上限といった詳細は、現時点で示されていません。
もう一つの注目点は、卸売分野の動きです。Eurosystemが提供する、トークン化資産の取引を中央銀行マネーで決済するための分散型台帳技術(DLT)基盤「Pontes」が9月21日に稼働を始めました。ラガルド総裁はこれを、欧州のトークン化資産エコシステムを築く戦略の第一歩と位置づけています。次の段階として、共通基準や共有ネットワーク、欧州の統治体制に基づくトークン化決済の青写真を描く「Appia」構想も挙げられました。
総裁は、これらの取り組みを、公的な決済手段と民間の決済手段が共存することで欧州の「戦略的自律性」を支えるものとして説明しています。リテール向けのデジタルユーロと、卸売向けのPontesを並行して進める姿勢がうかがえます。CBDCとは?で基礎を押さえておくと、リテール型と卸売型の違いが理解しやすくなります。
出典: CoinMarketCap Academy「ECB Eyes 2027 Digital Euro Pilot After Pontes Settlement Launch」