シンガポール金融管理局(MAS)は、トークン化したMAS債(MAS bills)の2回目の試験発行を行い、決済にホールセール型CBDC(wCBDC)を使ったと、Ledger Insightsが報じています。
報道によると、1回目の発行は9月23日で規模は100万シンガポールドル、償還期間は1週間でした。今回の2回目は1000万シンガポールドル(約780万米ドル相当)で、償還期間は2週間です。通常のMAS債は4週・12週・36週で、1回あたり100億シンガポールドルを超える規模のため、今回はいずれも小規模な試験的発行といえます。購入できるのは通常のMAS債と同様に機関投資家に限られ、決済はシンガポールドルのテストネット上のホールセールCBDCで行われました。
MASのチア・デル・ジュン専務は、トークン化された資産とトークン化されたCBDCを共通の基盤上で組み合わせ、決済の確実性と最終性を備えた取引・決済の能力を築く考えを示しているとのことです。具体的なユースケースについては言及がありませんでしたが、取り組みが続けば、トークン化債がシンガポールドル建てステーブルコインの裏付け資産や、日中のレポ取引に使われる可能性があると同記事は指摘しています。
一般向けではなく金融機関同士の決済に焦点を当てた、いわゆるホールセールCBDCの実証が着実に進んでいる事例です。基礎知識は「CBDCとは?」で解説しています。
出典: Ledger Insights「Singapore issues second tokenized bill, settled in wCBDC」